第3話 診察が始まりました。外見の診断結果です。

再生の記録

なつみ先生は、密閉していた袋の封印を解き、冬眠状態だったエンジェルくまちゃんを取り出して、丁寧に細かい部分まで、診てくださいました。


まず、首にかけられたボールチェーン。海水で錆びついて溶けて首周りに張り付いてしまっていました。これを、一つずつ丁寧にピンセットで外してくださいました。その部分は生地も強い錆色に染まってしまっています。

「これほどの汚れは全て落とすのは難しいかもしれません・・・」と先生。

腕を広げた裏側、脇のあたりを見てみると、きれいなピンク色がのぞきました。  

「全身、元はこんな色だったのかも・・・?」と、皆で確認しました。

反対側の脇には、生地が破けて中身が見えていました。

また、片足の先は、破れたような傷みがありました。

「引きちぎられたようなこの傷の原因は、津波ではないような感じがしますね?・・・そんな気がします。「ここだけは元の生地と同じような、新しい布を足して、再生させなくてはなりません・・・」

「羽は、痛みがすくないですね、大丈夫そう。丁寧に洗うだけできれいになりそうですよ!」

次はお顔のチェックです。

「瞳は全体が傷ついて濁ってしまっていますね。でも研磨すればきれいになります。新しい目に入れ替えなくても大丈夫。磨いて良いですか?・・・中にはそのままで、という方もおられるので・・・」

「・・・そうですか。悩みますが、磨いてあげてください。久しぶりに目覚めて世界の様子を見せてあげたいから・・・」

「鼻は、こすれてしまっていますね・・・表の布だけ張り替えさせてもらいますが、きれいに戻りますよ・・・」

丁寧に全身を診ていただいた後、最後になつみ先生。

「できるだけ元の姿に近くなるように、という方針で治療するんですが、この身体の汚れはどのくらいまできれいに戻るかな・・・こればっかりはやってみないとわからないですが、頑張ってみますね!」

そして、おっしゃいました。

「海水と泥での痛みは大きいですね。でも津波のためだけではなくて、結構長い期間、誰かに可愛がってもらっていたことによる?そんな感じがする汚れもありますね。・・・」

ふむふむ。かつてエンジェルくまちゃんにはきっとお家があって、誰か家族がいらした・・・きっとそうなんなのかも!と思いました。

次回は、中綿をとりだして、生地を裏返して見る・・・内側の診断についてレポートします。

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